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 前回、1935(昭和10)年12月から翌年6月末まで、4度目の渡米における賀川の書簡を取り上げた。ここでは米国での仕事を済ませた後、その足でさらに同年7月初旬よりヨーロッパに渡り、ノールウエー、スウェーデン、デンマーク、ドイツそのほか、欧州15カ国を歴訪する大旅行となった。
 今回のこの絵葉書は、フランス・パリからのものである。


 宛先は、兵庫県武庫郡瓦木村 武内勝様。

 欧州は景気も全く直って
きています。然し戦備に
急しいのには驚きました。どう
しても平和運動を新しく起
さなければなりませぬ。
私は靖国丸にて十月十日頃
神戸に着く予定に致しております。
皆様によろしく。
七・三一 巴里  賀川豊彦


 欧州の旅にふれて書き残している「身辺雑記」から、上記の賀川の書面内容に関係する部分を紹介しておく。

 独乙では協同組合と健康保険、失業保険を主として研究しました。独乙は驚くほど早く復興しています。日本が美しい国だと思っていると、北欧の天地は更に日本より以上に努力しているのに驚きました。大に考え直さねばならぬと思いました。然し独乙の教会はガラ空でした。淋しい感じがしました。「国教会」というのが駄目なのだと考えます。
 今朝巴里に立ちますが、明日はライン地方を船で見学する積もりです。巴里に三日居て協同組合と社会保険を研究し、その後ゼネバに行き、ゼネバより、ギリシャ、シリア等に行き、キリストの小説の下見分を、も一度したいと思っています。パウロの行った地方をも回りたいと思っています。パウロの生まれたタルソにも行きたいと思っています。ヨーロッパの為に祈ること切です。
 この文明でなぜ、戦争せねばならぬかと思うと悲しくなります。

 十一年振りに欧州に行って見ると、欧州があまりにも変わっているのに驚いた。欧州二十五の国のうち、十五に近い国が独裁政治をやっていた。
   今そのうちで最も感じたこと、私が一等いやに思ったことは、スイスまでが武装していることであった。
 スペインの右翼左翼の対立はヨーロッパ各国の対立である。ある方面の観察では、ここ三年間は戦争がないにしても、それから先は暗黒であると言っている。(以上「身辺雑記」全集24巻216頁)

      *      *      *      *

 米国と欧州あわせて10ヶ月あまりにわたる働きを済ませ、日本に帰国したのは10月12日のことである。
               (2009年7月27日記す。鳥飼慶陽)

 




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