記念事業概要 スケジュール ニュースレター 神戸プロジェクト 実行委員会 新聞切り抜き 寄付のお願い
賀川豊彦とは 賀川の仲間たち 賀川の時代史 賀川の著作 関連ブログ 問い合わせ
懸賞論文
 「馬の天国」と西川のおじさんの死
お宝発見

賀川先生の献身の証し
貧民窟主題の小説書きたい
一粒の麦は生きている


  「Think Kagawa!」
  「賀川豊彦って誰?」
  「賀川資料館の雑芸員日誌」

  賀川豊彦の武内勝宛封書
 賀川豊彦の武内勝宛封書の中に、「イエス団」の西川のおじさんの悲報を耳に吃驚する賀川が、「涙が多くて泣きやみません」として、ご遺族への伝言を頼んだ、藁半紙一枚が収められている。

 封筒の裏は「東京都本所区松倉町二丁目 賀川豊彦 本所基督教産業青年会」と印刷され、あて先は「神戸市加納町下ル東遊園地 神戸労働紹介所 武内勝様 侍史」とある。

 消印は「13.8.29」と鮮明で、大正13年のものだと思われる。
 この中にはもう一枚、藁半紙に書かれた一文があるが、いまのところ私には書面の中身が分明でない。解った段階でこれは紹介するとして、標記の本文を紹介する。
       *     *     *     *
武内勝兄
食堂で会話をしていましたら、馬島ドクトルが西川のおじさんが死んだというているので吃驚しました。多感な私は、それからそれと涙が多くて泣き止みません。
「馬の天国」を書いた時に、私は西川さんを心から讃美していたのです。
それであの親切なおじさんを書いたのです。
イエス団に、井上のおばさんの写真と、西川のおじさんの引き伸ばし写真を掲げて置いて下さい(17字傍点)。
プロレタリアの信仰の先駆として善き記念です。
「主にありて死ぬるものは幸いなり」

私は、西川のおじさんや、井上のおばさんのような善人に死なれて、悪人ばかりはびこる世界が悲しくなります。
西川のおじさんを、心より今も思うています。あなたからとくに遺族によくお伝え下さい。
愛兄は御自愛下さい。あまり無理をしないで下さい。
主にありて、凡てを愛の下に置き給らんことを
 アーメン     豊彦
         *    *    *    *
 賀川の書いた童話「馬の天国」は、大正9年出版の「地殻を破って―散文詩」(福永書店)の巻末に収められた名品である。
 西川のおじさんは「石川常次」として描かれ、馬好きの常次が「馬の天国」の夢を見るお話になっている。ちなみに、その書き出しは、
 「石川常次は十二になる子供でありました。四度神戸の小学校を落第して、まだ尋常の三年生でありました。今度の学年試験にも四度目に落第して、三年級に三年居ることになって居ました。然し常次は平気なものでありました。・・・」
 ではじまり、
 「常次はその後段々大きくなって、馬に乗ることと、馬の気を知ることと、馬の食物に就いて日本一の物知りになりまして、立派な人になりましたとさ。」
 でおしまい。
        *    *    *    *
 この童話は、後に少し手を加え、他の「青芽の草笛」「驢馬とイエスさま」「大臼の案山子」「のぞみの国」4篇を入れ、これを巻頭に収めて、「賀川豊彦童話集 馬の天国」として、昭和8年に日曜世界社より刊行され、多くの人々に愛された。(2009年6月15日記す。鳥飼慶陽)
 一萬の受難者が集って
云々




賀川豊彦献身100年記念事業実行委員会
東京プロジェクト 事務局  〒156-0057 東京都世田谷区上北沢3-8-19 賀川豊彦記念 松沢資料館内
神戸プロジェクト 事務局  〒651-0022 神戸市中央区元町通5-1-6 神戸共栄火災ビル7F